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ナノ空間で測る

ナノ空間に閉じ込められた高分子やナノ物質はどのように振舞うのでしょう?単分子(鎖)から数分子(鎖)の集合体しか形成できない極微小領域では、古典的な理論が適用できないため、未開の物性が眠っているはずです。私たちは、MOFナノ空間に高分子を拘束し、超低次元集積体を作成・操作することで、それらが通常のバルク状態とは全く異なる挙動(運動性、伝導性、誘電性、光機能など)を示すことを発見しました。例えば、これまで不可能であった高分子鎖数本程度での熱転移挙動の観測に世界で初めて成功しています。さらに、細孔サイズや表面状態を変化させることで、その転移温度の制御が可能になりました。ナノ空間内では高分子は特異な配列やコンフォメーションを形成することから、機能の大幅増幅や新規物性が発現し、太陽電池やガスセンサーなど様々な応用が可能になることも分かりました。

ナノ空間に拘束することで、高分子が持つ物性を最大化


[代表的な論文]

Unveiling thermal transitions of polymers in subnanometre pores
Nat. Commun. 2010, 1, 83.

Gas detection by structural variations of fluorescent guest molecules in a flexible porous coordination polymer
Nat. Mater. 2011, 10, 787–793.

Highly Photoconducting π-Stacked Polymer Accommodated in Coordination Nanochannels
J. Am. Chem. Soc. 2012, 134, 8360–8363.

Nanostructuration of PEDOT in Porous Coordination Polymers for Tunable Porosity and Conductivity
J. Am. Chem. Soc. 2016, 138, 10088-10091.

A phase transformable ultrastable titanium-carboxylate framework for photoconduction
Nat. Commun. 2018, 9, 1660.

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