UEMURA group

RESEARCH研究内容

ホーム > ナノ空間を組み立てる

ナノ空間を組み立てる

分子やイオンが共有結合や配位結合を介して連なり、特定の均一構造を作り上げる現象を自己組織化といいます。コンポーネントの設計により、ケージやジャングルジムのような空間構造が自発的に組み上がり、分子吸着や化学反応の場として活用することができます。現在、このような自己組織化により構築されるナノ空間の構造や機能を追求する研究が世界中で盛んに行われています。例えば、多孔性金属錯体(Metal-Organic Framework: MOF)では、金属イオンと有機配位子との多彩な組み合わせを設計することで、ゼオライトや活性炭など他の一般的な多孔性物質では難しい、空間サイズや形状の調整、空間表面の化学修飾・機能化、高い構造規則性、柔軟で動的な骨格を実現できます。同様に、結晶性のナノチャネル構造を骨格内部に有する共有結合性有機構造体(Covalent-Organic Framework: COF)や、ケージ状の孤立したナノ空間を持つ金属錯体や有機分子も特徴的な空間機能を示すことが分かってきています。私たちは、これら分子性ナノ空間物質を合理的に構築し、空間が持つ原子レベルの情報を最大限引き出すことで、創造的かつ革新的な機能化学研究を推進しています。


金属イオン・有機配位子の選択によって、多様なMOFナノ空間を実現する

PAGE TOP